一言で感想をまとめると、「ゲームバランスがちょいむずでちょうど良く楽しめた。」でしょうか。
プレイ時間は６０時間でした。
今回私が感じたシステムの肝は
①ゲーム内通貨のガルドがモンスターを倒しても得られず、収入源が限定されていること
②回復の技の使用、フィールドのギミックを解くフィールドアクションで消費するCPというポイントが設定されていること
の二つです。
他にも色々な新システムがありますが、私がゲームバランスに関わっていて重要だと思ったシステムはこの二つです。
まず①について、今回ゲーム内通貨のガルド（以下、ガルドとします。）を手に入れる主な方法が、モンスターが時々落とす換金用アイテムを売ること、街の人々から受けられる依頼をこなして、報酬として受け取ることの二つです。
モンスターを倒してもガルドは得られないので、レベル上げをこなしていればガルドが自然とたまっていくこれまでのテイルズシリーズとは勝手が違います。
一応モンスターを倒して時々もらえる換金用アイテムを売ることでガルドを得られますが、換金用アイテムはそんなに多くドロップするわけではなく、これまでのテイルズシリーズと比べて格段に戦闘でガルドが稼ぎにくくなっています。
一
もう一つの依頼を達成することでガルドを獲得する方法ですが、こちらは換金用アイテムを売ることよりもまとまった額のガルドを得ることができます。しかし、いかんせん依頼の報酬なので受け取る機会に限度があります。その街で受けられる依頼を全部こなしたら、もうそれ以上ガルドを獲得することはできません。
このように収入源が限られていることに加えて問題なのが、回復アイテムが高いということです。特に戦闘不能を回復するライフボトルや、②で詳しく解説するCP回復用のアイテムはまとめて購入した場合余裕で収入が吹っ飛ぶくらい高いです。
なので、戦闘で極力無駄なダメージを受けないように立ち回り、HP回復や戦闘不能回復の機会を減らす必要があります。
戦闘では、攻撃用の技は、時間経過などで回復するゲージを消費して行うため、連発しやすいという良い点があります。これを利用して相手のスキをついて攻撃技を連発して効率よくモンスターを倒していくのがセオリーとなるのでしょうか。
これらのことから戦闘がスピーディーで、スリルがあるものとなっており、程よい緊張感が得られます。比較的自由に攻撃を組み立てることができることもあって今作の戦闘は爽快感がありました。特にボス戦は敵の攻撃も激しく、より的確な対応が求められ、手に汗握る戦闘が楽しめました。
次に②について、今作では回復の技、フィールドでのギミックを解くアクションをする際にCPというポイントを消費します。
私の腕があまり良くないのもあるでしょうが、このCP、ダンジョンに行くときには大体ボス戦前までで使い切ってしまいます。ボス戦の前にはほとんどの場合、HPとCPを回復できる回復ポイントがあるのでなんとかなっていましたが、道中無理した戦闘を続けるとボス戦にたどり着く前に使い切ってしまう時もありました。
そういう場合はCP回復用のアイテムを使うのですが、①でも言ったように回復アイテムは非常に高いです。特にCP回復用のアイテムは高く、これまでのテイルズシリーズのアイテムの１０倍くらいの値段がします。余裕をもって買っておくのが困難なレベルの値段です。
そのため、ダンジョンの宝箱から入手したCP回復用のアイテムを大事に使っていました。それでもどうしてもボス戦で苦戦などすると、CPの消費が激しくなってしまい、結構、 CP回復用のアイテムの残量ギリギリでプレイしていました。
このギリギリ感が上手くできていて、余裕を持った数は用意できないけど、レベルを上げればボス戦まで何とか持つくらいだったので、いつも緊迫感をもってボス戦を楽しめました。
ボス戦もよく考えた立ち回りをしなければ回復アイテムが尽きてしまうので、いわゆる作業プレイにはならず、良かったです。
以上二つのシステムのおかげで、余裕をもって準備するのは難しいが、なんとかクリアできるちょい難の難易度で、よく考えられたゲームバランスだったと思います。私がこのゲームに魅力を感じたのはこの最後まで緊迫感をもって、楽しめる絶妙なゲームバランスです。
最後にそのほかの要素を簡単に
ストーリーは多少キャラクターの言動がちょっとおかしいなと感じることはありましたが、悪かったのはそれぐらいで、熱くなれるシナリオだったと思います。
最初は支配されている国々の解放、最後には少しSFチックなシナリオになったりして、物語に入り込めました。
キャラクターもいつものテイルズらしく皆キャラが立っていましたし、魅力的です。スキットでもキャラが生き生きしていました。主人公のアルフェン、メインヒロインのシオン共にストーリーのなかでの成長が十分に描かれていたと思います。シナリオを進めていくとこの二人は衣装も変わっていくのが印象的でした。
ストーリー、キャラクターもこれまでのテイルズの中では良作なのではないでしょうか。プレイしてみて損はないかと思います。私は６０時間飽きることなく楽しめました。
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