私は勉強は楽しいと思います。受験勉強は辛いかもしれませんが、知識を増やすための勉強は純粋に面白いです。新しい発見があり、人生がへの良い刺激となるからです。大学の間は好きなだけ勉強できて至福の時間を過ごせました。
更に勉強は役に立つと思います。所詮机上の空論だ、現実には役に立たないという意見もあるでしょう。
しかし、勉強はどうすれば成功できるのかが分からなくても、どうやったら失敗してしまうのかは分かると思います。
知識というのは今までの人類の試行錯誤の結晶です。先人達がこうやったらダメだった、こうしたら成功したということをわざわざ残してくれているのですから、それを利用しない手はないかと。
新しい挑戦をするときでも、それに関して、こういうアプローチでは成功しなかったということを知っていれば、それを試さなくても済むことになります。そもそも既存の知識を身に着けていなければ、何が新しいものなのかを判断することはできないでしょう。
創造性についての話を少し。勉強すると創造性が失われるという意見を聞いたことがありますが、まったくとんでもない話だと思います。
ゼロから一を作るというと何もないところからぱっと出てくるというイメージを持っている方もいるかもしれませんが、私は違うと思います。
何かを作り出すには材料が必要です。ゼロから一を作り出すというのは実際には、百とか、千とか、万とか膨大な材料を組み上げて一にする作業なのではないでしょうか。
実際に創作の仕事をされる方には膨大な知識を持っている方が多いです。例えば、ワンピースの作者、尾田栄一郎さんは、海賊に関する知識だけでなく、歴史、映画、落語など幅広い知識を持っており、それが作品の世界観を魅力的なものとしています。
おそらく自分の経験だけでは何かを創作するには足りないのではないかと思います。イメージの核となるのはやはり自分の経験となるのかもしれませんが、イメージを形にしていくためには知識で補強していく必要があるのではないでしょうか。それに知識による裏付けがあれば説得力が出てきます。それは創作をより良いものとするために不可欠だと思います。
最後にインターネットで検索すれば情報は得られるのだから、勉強して知識を身に着ける必要はないのではないかという意見について。確かに世の中の様々なことで、インターネットの検索で片付く問題は数多くあります。ちょっと分からないので調べたいといったときにはインターネットで検索すれば、ほとんどそれで済んでしまいます。
しかし、インターネットで検索して得た情報はあくまで一時的なもの、時間がたてばすぐに忘れてしまうものだと思います。ちょっとした調べもの程度なら、都度検索すればよいのでしょうが、 何かの問題について自分の考えを持ちたい時には知識が必要だと思います。考えを形作るには、いくつもの知識をつなげる必要があるからです。自分の中にきちんと入っているものでなければ、アイデアとしてつなぎ合わせ、形にすることはできません。ゆえに私はインターネットで何でも検索できる現在にあっても、知識を身に着ける必要はあると思います。むしろ創造性が必要とされる世情、知識がより必要とされていくかもしれません。
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