全面改訂 第3版 ほったらかし投資術 簡単感想

感想

 ほったらかし投資術の本ということで、インデックス投資について詳しく解説されている本です。この本1冊でインデックス投資のことは大体わかるようになっています。実行マニュアル、実際の始め方、インデックス運用の基礎知識などですね。これらの解説に加えて、よくある質問とその回答についても1章を使って解説されています。

インデックスファンドとは日経株価やS&P500などの市場の指数に連動するように運用される投資信託のことです。市場の指数に連動というのは、つまり、市場の平均になるように運用するということですね。

 市場の平均の運用と聞くとしょぼく感じてしまう方もいるとは思いますが、市場を上回る運用を目指すアクティブファンドの中で、インデックスファンドを超える成績になったものはわずか2,3割です。更に継続して上回るアクティブファンドとなると、その数は数%程度だそうです。ウォーレン・バフェットさんのような一部の天才投資家だけに許された世界だということでしょうか。

 それゆえに、インデックスファンドは安定して利益を得られるファンドだと言われています。ウォーレン・バフェットさんも自分が死んだら、相続財産でS&P500のインデックスファンドを買うように家族に伝えているという話もあるほどです。

 この本の薦める投資術はとてもシンプルで全世界株のインデックスファンドを1本積み立て投資で買うだけです。 

 この本では投資は長期、分散、低コストで行うのが良いとされています。

 全世界株のインデックスファンドはこれ1本買うだけで全世界の株式に分散投資できます。更に様々な投資商品がある中で、全世界株のインデックスファンドは最も低コストな部類に入ります。インデックスファンドは細かい調整が不要であり、ずっとただ買い増しつつ、持ち続けるだけというシンプルな投資信託なので長期での運用もしやすいです。

 以上のような理由からこの本では全世界株のインデックスファンド1本の運用をお勧めしています。

 私自身はというとS&P500のインデックスファンドを中心に据えて、SPYDというアメリカの高配当株ETFをそれに加えて買っています。全世界株のインデックスファンドも少し買っていますが、私はアメリカの成長を信じているのと、全世界株のうち60%がアメリカ株だという事実から、全世界株ではなく米国株を中心に据えています。ウクライナの問題で一時かなり株価が値下がりしていましたが、狼狽売りせず、回復するまで持ち続けられたのはインデックス投資を腹落ちしてできていたからだと思います。インデックス投資は暴落の時でも、そこまで慌てず投資を続けられるのでお勧めです。

 私は米国株を軸にしていますが、それでも、この本はインデックスファンドについて振り返るという点で非常に有益でした。インデックス投資について要点を踏まえて、よくまとめている良書です。全世界株のインデックスファンドを1本だけ買うという投資術もシンプルで合理的なため、お勧めできる人もかなりの数いると思います。お勧めの本なので是非読んでみてください。

【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術 (朝日新書)
【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術 (朝日新書)

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